第17章 蛇殺し

夜が明けきらないうちに、杉浦杏奈は目を覚ました。

灰原仁司のジャケットを丁寧に畳んで脇へ置くと、今にも消えそうな焚き火に細い枝を数本くべる。腰を落として、ふう、ふうと息を吹きかけると、火は再び赤く息を返した。

同じ瞬間、松岡毅も目を開けた。杏奈を一瞥しただけで、何も言わない。

他はまだ眠っている。杉浦美雪は藤原智彦と杉浦啓介の間に丸くなり、上からジャケットを二枚掛けてもらっていた。ぬくぬくと、いかにも温かそうだ。

杏奈は誰も起こさないまま、ナイフを手にひとり森へ入った。

朝の密林は霧が濃い。しゃがみ込み、数株の植物の柔らかな芽を見つける。根元からぷつりと摘み、口に入れて噛んだ。

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